KDX プロジェクトストーリーEdgeを磨き
課題と向き合い
未来を創る

  1. トップ
  2. KDX プロジェクトストーリー
  3. 地道な改善の積み重ねでシステムを最適化 KADOKAWAグループのエンタメを技術力で支える

プロジェクトストーリー

エンタメの裏側を技術で支える

地道な改善の積み重ねでシステムを最適化 KADOKAWAグループのエンタメを技術力で支える

SHARE

地道な改善の積み重ねでシステムを最適化 KADOKAWAグループのエンタメを技術力で支える

KADOKAWA Connected(略称:KDX)のEngineer Lab部は、システム開発を担う部署であり、KADOKAWAグループのエンタメ事業の裏側を支え続けている。今回は同部署のKDX新卒第1期生で、入社3年目の若手エンジニア、高橋雄太にKDXへの入社の決め手から、仕事の内容、やりがいなどを聞いた。

エンタメ創造に必要な非効率性は残し、その周囲を技術で生産性アップ

現在Engineer Lab部の第一線で活躍している高橋。入社前は大学の修士・博士課程にて、IoT(Internet of Things)やデータサイエンス分野の研究に従事していた。プログラミングコンテストでの十数の受賞歴もある。さらには起業も経験した。

高橋:

大学の仲間と起業した会社では、別の大学向け出席関係のシステムのプロトタイプを開発しました。講義室などにビーコンが設定してあり、入室した生徒のスマートフォンのアプリがビーコンの信号を受信すると、出席が確認されるシステムです。他にも幅広い案件を手掛けました。

そのようなバックグラウンドを持つ高橋の就職先選びは、自身が好むエンタメへの思い入れが大きな指針となった。

高橋:

僕は『涼宮ハルヒ』シリーズや『らき☆すた』など、アニメや漫画が昔からずっと好きでした。ゲームも好きで、プレイするのはもちろん、攻略本を隅から隅まで読んだり、新しいゲームの情報を『ファミ通.com』で得たりして、わくわくしていました。就活時は漠然と、エンタメ系事業に関われたらいいなと考えていました。

KDXに入社を決めたのは、事業領域とともに技術力にも魅力を感じたからだ。その一端がKDXに数多く在籍する元ドワンゴのエンジニアの存在である。

高橋:

ニコニコ生放送での技術発表会や競技プログラミング会場などで、ドワンゴのエンジニアを見た際、技術に強い人が多くて感心して、KDXにはエンジニアの文化、組織として技術力に安心感をおぼえました。

さらに、最終面接で聞いた社長の考えに共感したことも、入社の決め手となった。

高橋:

エンタメコンテンツはいろいろ試行錯誤したり、突飛なアイディアを出したりして生み出すものです。そういった感情的な創造の過程は、非効率的かもしれませんが大事に残したい。その周囲の業務は技術を活かし、生産性を上げていこうという会社のマインドが、僕の中でもとても腹落ちしました。

「webエース」などのWebメディアのシステム開発・保守運用に従事

KDX入社後最初の1年間は、KADOKAWAグループの基幹システム(統合データベース)の改修業務を担当した。

高橋:

データ系の部署に配属予定だったのですが、KADOKAWAの基幹システムで老朽化が進んでいると社内で耳にしました。僕は逆に『面白そうだな、これを改善したら、すごいインパクトがあるのでは』と思えました。そこで自分から手を挙げて、基幹システムのチームに入りました。

このような前向きな発想のもと、自ら進んで担当した基幹システム改修業務ののち、エンタメ系システムの担当に移り、現在に至る。メインの仕事はWebメディア/Webサービスの開発・保守運用だ。

その対象は大きく2つに分けられる。1つ目は「webエース」や「コミックNewtype」などのコミックやアニメ雑誌系だ。4名のエンジニアチームをまとめるマネージメントの役割を担っている。

高橋:

7~8年前に作られたシステムであり、ソースコードは古かったので、古い箇所を新しく作り替えつつ、ドキュメントやルール作成も進めています。また、それら保守運用とは別に、先日は新たなマンガブランドをwebエースでも配信する移設案件を手がけました。

事業部とのコミュニケーションや調整も僕の大切な仕事です。編集部や広告営業部などと『このWebメディアにこんなコンテンツが欲しいから、こんな仕組みを作っていこう』のように、要望を聞いてたり一緒に考えたりして、システムに落とし込んでいきます。

2つ目は「ファミ通.com」や「電撃オンライン」、「ファミ通App」など、グループ会社のKADOKAWA Game Linkage(以下KGL)が提供するWebメディア/Webサービスだ。外部ベンダーのスタッフと一緒に40数名のチームにて、システムの大型改修プロジェクトを進めている。

高橋:

KGLの方ではプロジェクトのマネージャーを務めていて、ベンダー、事業部、広告などの多数のステークホルダーと、仕様の策定から進捗管理・報告、プロジェクトの進め方の意思決定等を行っています。大変ですが達成したときにインパクトが大きい仕事で、やりがいがあります。

システムや業務フローの改善でクリエイターらを間接的に支援

これら普段の開発・保守運用業務のなかで、高橋がやりがいを感じているのは、システムの改善である。改善の範囲は業務全体まで広がる。

高橋:

Webアプリ/Webサービスのレガシーな部分もまだまだ多いのですが、KADOKAWAは元々が出版系の会社で紙文化だったからなのか、非効率的なシステムや業務フローも山のようにあります。どこから手をつけて、どのように改善していくのがよいのか、考えて実施することは個人的には好きで楽しい仕事でもあります。

これまで手掛けた改善で一番印象に残っている案件を高橋に尋ねると、次のように答えた。

高橋:

webエースの改善です。元々は保守運用・開発を少ない人数で回していたため、属人化が問題でした。そこで、可能なところは効率化しつつ自動化するなど、属人化を排除しました。あわせてチーム化したうえで、開発やリリースのフローを整備するなど、標準化を進めました。

このように高橋が所属するEngineer Lab部はシステムを中心に、業務全体を俯瞰した改善を積み重ねることで、クリエイターをはじめコンテンツ提供に携わる人々が働きやすい環境整備に寄与している。まさにKADOKAWAグループのエンタメの裏側を支えるエンジニアだ。

高橋:

KADOKAWAの人から、『高橋君がいてくれて良かった』とおっしゃってもらえた時は本当にうれしかったですね。

高橋は今後、一般ユーザーおよびKADOKAWAグループ社員の声を積極的に聞き入れつつ、引き続きシステムや業務の改善を行っていくことと平行して、エンジニアのための改善も構想している。

高橋:

運用作業の自動化、CI/CDの拡充など、エンジニアの業務効率化に直結する改善に加えて、新しいメンバーが入った際、運用や開発などが誰でも短時間で容易に習得できるような仕組み・体制づくりにも取り組みたいです。

グループ内での活発な交流も魅力 。論理的思考を持つ人材がフィットしやすいカルチャー

また、高橋はKDXで働く魅力のひとつとして、KADOKAWAグループ内で多様な仕事をする人材と関われる点を挙げる。その象徴的なエピソードが『ファミ通.com』編集長とのつながりだ。

高橋:

実は入社前に趣味で、『ファミ通.com』編集長のゲーム解説実況をよく視聴していて、一方的に存じ上げていました。最近はその編集長と仕事の現場や会議で一緒になり、話す機会が増えてきました。趣味だったものが仕事に変わったのは嬉しい反面、不思議な気持ちです(笑)

また、KADOKAWAグループには新卒入社した人たちの横断コミュニティがあり、そこで高橋はコミュニティの運営メンバーの一人として、懇親イベントの企画などをしている。高橋自身も、入社年度が近いグループの新卒社員との交流が楽しく刺激的であると話している。

高橋:

KADOKAWA本体はもちろん、ドワンゴやブックウォーカー、角川アスキー総合研究所、フロム・ソフトウェアなど、さまざまな会社に同期がいて交流しています。編集の子が最近出版した本の話や、フロム・ソフトウェアが開発したゲーム『ELDEN RING』が好調な話などを聞くと、嬉しくなりますね。

最後に、どのような人がKDXに向いているのか、仕事を楽しめるのか、高橋は自身の考えを次のように話す。

高橋:

論理的思考ができる人だと思います。実際に自分も働いていて思うのは、技術的な素養ももちろん大事ですが、それ以上にロジカルに考えられる力が大事だと感じます。例えばやるべきタスクの優先度付け、目的達成のために最適な手段の検討、費用対効果の判断が論理的に実施できることでしょうか。技術面で多少劣っていたとしても、筋道を立てて考え、物事を根気よく推進できる方が当社には馴染みやすい気がします。

そして、高橋は将来的には新規事業を自ら立ち上げることも視野に入れている。

高橋:

そのうち新しいサービスを作って、ビジネスとして大きく成功させたいですね。KDXは誰でも手を挙げれば、そういった挑戦ができる社風がありますよ。

TEXT:立山 秀利

【KDXで一緒に働く仲間を募集しています】
KDXの採用情報は下記をご確認ください。

新卒採用 中途採用

PROFILE

Engineer Lab部
高橋 雄太
博士後期課程修了後、2021年にKADOKAWA Connectedへ新卒第一期生として入社。基幹システム・Webマンガサービスの開発に従事し、現在はゲーム系Webメディアの改修プロジェクトのマネジメントや、KADOKAWAグループの新卒コミュニティの運営を行っている。

※所属部署・役職名等の情報は2024年2月時点のものです

最新のKDX プロジェクトストーリー